そして、席替え。

奈央ちゃんが秋本に
一目惚れした日に席替え。

神様が奈央ちゃんと秋本を
くっつけようとしているように、
あたしにはそう思えてしょうがなかった。

「じゃあ、まずは視力悪くて
 前の席にしてほしい人!!」

あたしはけっこう視力が悪い。

だからって、普段からメガネを
かけているわけじゃない。

いちおう手を挙げる。

「女子は、中崎と半田と
 永沢……

 で、男子は……
 秋本だけか??」

え!!?!?!
秋本…??

「じゃあ、男子からくじ引け!!」

先生はそう言って、秋本に
くじの入っている袋を渡した。

「あれ?どこだ…」

どうやらくじが掴めないようだ。

「よいしょっ」

秋本は楽しみだと言っているような
顔でゆっくりくじを開けた。

「6!!」

そう言って、チョークを手に取り
黒板に書かれている座席表に
自分の名前を書きこんだ。

秋本は廊下から3列目の
一番前の席だった。

「じゃ、次は女子!!」

中崎さんと半田さんが先に引いた。

二人とも窓側の席だった。

「ほら、永沢も!!」

先生に急かされて引いた。

「…13」

13は、廊下から2番目の
一番ま……

「え…!!?」

ぇえええ!!??!?

うそ…!!!?

秋本の、隣…???