『3組… 安藤陽介!』 「はいっっ」 先輩が大きい声で返事をして、校長の前まで長い足で歩いていく。 大きな背中に、ドキドキする。 1年のときからずっと見てきた、先輩の大きな背中。 遠くても遠くても ずっと見てきた。 ずっと追いかけてきた背中はいつのまにか、近くなっていて。 今じゃアタシの隣を歩いてくれるくらい。 だけどまた。 離れてく。 遠くなっていく。