ManyLove



腕を掴まれたままのあたしは、アイツの力作用で引っ張られる。

相変わらず強い力で。

教室を出て昇降口まで連れて行かれた。

何!?

何処に連れて行く気!?



「ねぇ、ちょっと!!何処に行くの!?」



返答なし。

無視!?

聞こえない訳ないよね!?

あれから見えていないアイツの顔。

見えてるのは広い背中と、柔らかい栗色の髪。

何をしたいのか分からない。

あたしは軽くため息を吐くと、今何処にいるのかを確かめる為、周りを見渡した。

・・・あれ?

見た事ある風景ばかり。

大きい時計台に図書館。

朝に見た景色だった。

ということは・・・

アイツはピタッと足を止めた。

ぶっ!!

急の事だったから、あたしはアイツの背中に衝突。



「いったぁ・・・。急に止まらないで!!」



とアイツの顔を見ようとしたその瞬間。

目の前には大きなお城。

色取り取りの花園。

ここって今朝の・・・。

唖然として見ていると、腕の力が緩んだ。



「着いたぞ。ここが今日からお前が住む事になった寮だ」



ここが・・・

ってえ?

ここが寮!?



「ええええええええ!?」