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「あーあ、行っちゃったよ」
そう言って呆れたように頭を掻く克樹。
汚れのない黒髪がボサボサになる。
その視線の先には、現行犯の七海。
反省の色なんか全くない。
「なんで俺を見るんだよ」
そんな七海に、克樹と呆れる千尋。
もー、と頬を膨らます。
冷たい視線が七海に集中。
空気が凍る。
さすがの七海も反省の色が見えてきた。
「悪かったよ」
「それ!!それを“朱奈”ちゃんに謝ればよかったんだよ」
「千尋の言う通り」
首を縦に振る2人。
七海はその意味に気付いた。
「おい、まさかお前ら・・・」
「フフッ、その“まさか”だよ」
微笑む克樹。
その笑顔に七海は引き攣った。
