携帯を閉じ、ハァとため息をつく。
一日に何十回ため息をつくだろう。
「ため息つくと幸せが逃げるよ!」とよく友達が言っていたのを思い出した。
それを聞くと、「あたしの幸せは残ってないな…。」そう度々思っていた。

まあ、どうでもいいや。

幸せなんて大したことない。
ってか、幸せなんていらないからこの退屈な毎日から出してくれ。

退屈なこと。つまらないこと。
その事の方が彩香にとってはたまらなく嫌だった。