姫密桜

私の愛の告白を聞いた貴方は
私の大好きな、あの口角を
あげる笑顔をみせてくれた。

「マキ?」

私の唇に、貴方の唇が触れる

私は、瞳を閉じた。

この、ふんわりした感触。

やわらかい・・・

プリンみたい

私、大好き。

槇にぎゅっと抱かれながら
私は今、とっても幸せ。

駅にいる人々が、私達を見てる
事なんて、この際どうでもいい

どうでもいい?

「サクラ
 パジャマ好きなの?」

私は、また以前のように
パジャマ姿で飛び出して
貴方を追いかけてきた。

「えっ、どうしよう?
 服、持ってない・・・

 私、何も持ってない

 マキ?」