姫密桜

窓を開ければ、生ぬるい
夜風でも、心地よく
感じられるはずだけど
私は、窓を開けたりしない。

だって、窓を開けてしまったら
槇の匂いが消えちゃうもの

そんなの嫌・・・

槇が消えちゃうのは、嫌。

腰をかけたままの姿勢から
ベッドにゆっくりと倒れる、私

私の、この想いは
きっと、病かもしれない。

一生、治らない・・・

槇、貴方しか治せない。

貴方しか、この恋の病から
私を救えない。

「マキ・・・

 好き
 
 マキ、愛してる」