姫密桜

「貴女だって、私の事
 憎いと言った?」

「そうだったわね
 そう、私は貴女が憎い
 
 マキは確かに、私の
 この手を取って、私の事
 をアズサと呼んでくれた
 ・・・
 
 始まるはずだったのに
 貴女が・・・」

「その事は、心から悪いと
 思ってる
 
 でも、貴女と私は
 恋のライバル

 この世に、たった一人しか
 いない愛する人を奪い合う

 取るか取られるかの関係

 貴女に槇の心が動けば
 私は泣き、貴女を憎み
  
 私に槇の心が動けば
 貴女が泣き、私を憎む」