姫密桜

大好きな、槇の微笑み。

大好きな、槇。

私の、槇・・・

「サクラ、どうかした?」

「ううん、どうもしないよ」

「でっ、サクラ
 どこ行くか、決めた?」

「デートって言えば
 遊園地?」

「遊園地は、パス」

槇が遊園地に行きたくないと
言うのは分かってた。

だって、槇は怖いのが苦手。

「お化け屋敷なら
 入らなきゃいいよ」

「お前が入らないわけ
 ないだろう
 
 フリーパスが勿体無いとか
 最後には言い出すだろう?
 
 それにしても、アニキとお前
 何で、あんなの好きなの?」