姫密桜

二人の秘密・・・

交わした約束の為に、今は
貴方への想いを少しだけ
閉じ込めて、妹に戻ると
私は告げた。

それは、貴方と共に歩む
未来の為に・・・

でも、違う・・・

ここは、駅のプラットホーム

私は電車の中、窓から
こっそり見つめる。

電車から降りる人々の中
から、貴方は探してる。

私の姿を探してる。

私の姿が見えなくて貴方は
肩を落とし、ため息を付いた

プルプルプル・・・

出発の音と共に、私は
電車を降りる。

そして、貴方の後姿に
大きな声で叫んだ。

「マキ・・・」