姫密桜

父に、力いっぱいに何度も
打たれた槇は、床に膝を
ついている。

室内・・・

本棚は倒れ、本が散乱

机の上の物が、全て
床に落ちている。

「サ、クラ、来るな」

私を見つめながら、その場に
立ち上がる、槇の目元、口元
が青く痣になっている。

父は、振り向くことなく
背中を向けたまま私に言う。

「サクラ、下へ行ってなさい」

私は、顔を左右に振る。

「いや・・・」

「サクラ」

母の声・・・