姫密桜

「うん、聞くよ、何でも話して
 ほらっ、席に座って」

和歌子は傷ついているはずなの
に、私に優しく微笑んでくれる

「ありがとう」

席に座る私を見つめる周囲の
視線は、どことなく厭らしい

こそこそと話す声は、私と槇の
事を話している。

「うそ、本当?」

「私、クスミ先輩
 好きだったのに・・・」

「オリグチさんに詳しく
 聞いてみようよ」

「兄と妹だろう?
 ・・・よくやるよ」

「それって、マジなら
 近親相姦・・・」

やめて

私は、机に両肘をつき
俯き、両耳を塞いだ。