姫密桜

「・・・
 サクラ、何も知らない
 奴らの視線になんか
 惑わされんなよ

 ずっと、アニキを想って
 生きてきたんだろう
 
 ずっと
 好きだったんだろう

 だったら、放すなよ」

「マキを
 放したくない・・・」

私の頭を那智は優しく
撫でてくれた。

そんな私達を見つめる和歌子
の切ない気持ちに、今の私は
気づいてあげられなくて
ごめんね。

那智と交わしたキスの意味を
私が槇を愛している事実を
落ち着いたら和歌子には
全て話そう。