姫密桜

那智は梓を、鋭い瞳で見つめ
ざわつく生徒、皆に聞こえる程
大きな声で告げる。

「オリグチ

 勘違いすんなよ
 
 サクラは、俺の女だ」

ざわつく廊下・・・

那智は、辺りを見渡して言う

「変な噂、流したら
 お前ら全員、許さねえぞ
 
 サクラ、行こう
 保健室で休むか?」

この場所から、今すぐ離れたい
私は、那智に身を委ねて頷いた

槇を残して、私はその場を去る

『俺は、サクラを・・・』

あの時、私が、この瞳を強く
閉じたのは、槇が皆に私の事を
愛していると告げたら

全てが崩れる・・・

そう思ったから・・・