姫密桜

瞳を閉じる、桜に
聞こえる声。

「やめろ
 
 やめ、やめ終わり」

槇の言葉を掻き消す那智の
大きな声とチャイムの音が
重なり鳴り響く。

瞳を開けた桜の傍に立ち
桜の肩を抱くのは、那智。

「ナチ・・・」

那智は、皆が見ている前で
放心状態の桜の唇にキスを
する。

一秒、二秒、三秒・・・

瞳を開けたままの、桜。

何が起きたの・・・?

ざわつく、生徒達。

槇の顔が、驚いてる・・・

悲しい瞳で私を見つめてる。

離れる唇・・・