姫密桜

「アズサちゃん
 久しぶりだね」

「はい、こんにちは
 マキ、どこか行くの?」

槇を見つめる、梓。

「ああ、サクラに弁当・・・」

「それなら、必要ないと
 思うけど・・・
 彼女、さっき購買部で
 パンを買う列に並んで
 いたもの」

「そうか、じゃあ、これ
 ・・・・・・
 オリグチ、お前
 弁当は?」

手に何も持っていない梓。

「朝ご飯、遅かったから
 お昼はいらない・・・」

槇は、桜のお弁当箱を梓に
差し出す。

「これ、食ってやってよ
 残しちゃ、お袋に悪い」

「いいの?」

「ああ」