姫密桜

やっと

掴んだ幸せに

私は、酔いしれる。

「止まらない」

槇の声が聞こえる。

ドアを閉めて

鍵をかける槇・・・

槇の甘い表情に

私はクラクラする。

槇が私に近づく。

ベッドに腰掛ける
私の前に、槇は座る。

槇の手が私の頬に
優しく、触れる。

「サクラ
 お前が欲しい」

私には、もう

迷いなんて

無かった。