姫密桜

私達は、今

兄でも

妹でもない。

私は、驚く。

今の私・・・

知らない、わたし。

ここは、槇の部屋。

開いたままのドア・・・

今、この家には

静寂の中

家族が眠りに
ついている。

こんな場所で

こんな事しちゃいけない

駄目な事だと

分かっているくせに

彼の唇に

触れたいと願い

求める私がいる。

私は、槇を求める。