「そうだ
 喉、渇いたでしょう?
 
 何か冷たい飲み物
 持って来てあげるね」

私の手に触れる、槇。

「渇いてないよ」

その手の力が
だんだん、強くなる。

「・・・痛いよ、マキ」

「サクラ
 ここ、座って」

槇は、繋いでいない手で
ベッドを軽く叩いた。

開いたままのドアを
確認した私は、槇に
言われるがまま
貴方の隣に、座った。

離れる手・・・

「マキ、もう・・・」

「しっ
 アニキが起きる
 
 黙ったまま
 ここに、居て」