驚いた私は、御トイレを
済ませ、開いている槇の
部屋を覗いた。

槇は、ベッドの背もたれ
に、もたれて座り
ボーっと、窓の外を
見つめている。

真っ暗な空を
貴方は、見つめる・・・

綺麗な横顔
 
「マキ、眠れないの?」

「ああ・・・
 寝すぎた」

私は、槇の傍へ近寄り
彼の額に、そっと
手をあてた。

「熱、下がってるね
 良かったぁ」

槇が、私を見つめる。

疲れた瞳が

『もっと

 こっちへと』

甘く、私を誘う。