姫密桜

「マキが転ぶから
 私まで、転んじゃった
 じゃない
 
 足、痛い」

私は
何も無かったように
その場に、立ち上がった

「サクラ、お前が急に
 振り向くから
 俺は・・・」

「どうでもいいけど
 サクラ、それ
 二連ネックレス
 なのか?」

櫂はネックレスを
指差した。

「違うよ
 一つは、友達に貰って
 もう一つは
 マキに貰ったの」

「じゃあ、もう一つ
 増えてもいいな」

櫂ちゃんからプレゼント
されたのは

言うまでも無く
ネックレスだった・・・

笑い声が、部屋中に響く