姫密桜

それから、槇は何も
話さない。

違う・・・違うの。

私が

何も言わないのは

嬉し過ぎて・・・

言えないだけ。

私の声が、槇に届く。

「マキ・・・
 ありがとう」

胸がいっぱいで
言葉は詰まる。

あまりに嬉しくて
涙が浮かぶ・・・
 
「サクラ?」

槇は、私の顔を覗き込み
驚いている。