グレーな吐息~せぴあなタメ息③~


クスりとタケルが笑う。


あたしの手を、タケルの冷たい手が這う。

綺麗に輝く、冷たいグラスが、

あたしの手におさまっている。


ひしめく氷の隙間に、

透明の、

液体が満たされている。


・・・水?


けれど、タケルの手は、氷のグラスより、

もっと冷たくて。