「その格好で歌ってたら、 ここにいる男連中、みんな類にヤラれちゃってたね」 何気なく、視線をよこしても、 そこに、強烈に意識が込められている。 好意的なことを喋ってるように聞こえても、 本心からの好意は一片もない。 もうダメだ。 一瞬目があっただけでも、 心が震え上がる。 すくんでいると、手を取られた。 びくっとしてしまう。