そうすると、すごく華やかで、この表情も、かなり、いい。

「遅れてごめん。

メール入れて、家まで迎えに行ったんだけど」

え?家?

思わず冴島を凝視する。

「何か、物凄く面白いお母さんだった。

オレは何者か根掘り葉掘り聞かれる覚悟だったのに、

ただ、類のことをとっても念入りに頼まれただけで」

そうなるのが嫌で、最寄り駅のこの場所で

待ち合わせをしたのに。

そしたら、時間になっても来なくて。

携帯を見たら、

『ごめん、遅れる。家で待ってて欲しい』

って。

あたしは思い切り慌てて家へ向かおうとした。

そしたら、雨で。