「うわ。全然ダメじゃん悟さん。 手ェ出しちゃダメだよ~」 真顔で言う。 「ばか。出すか。オレは今、保護者だ。 お前こそ、近寄るなよ。 お前が一番危険なんだから」 「ええ?そうですか?」 ちらっとタケルは悟を見やる。 「いいから、行こう。まだ、運んでない機材があるんだ。 手伝ってくれ」 「・・・だって」 タケルは類の方を見た。 少しの間、真顔で類をまじまじと見て、 それから満面の笑みを作ると、 「じゃ、またね」 ヒラヒラと手を振った。