グレーな吐息~せぴあなタメ息③~


さて、どうしよう。

小さな控え室には、テーブルと椅子。

奥は、土足厳禁な感じで、絨毯の敷かれたスペースがある。

とりあえず、椅子に腰掛けてみる。

と、

いきなりドアが開いた。



悟?

武藤さん?


そこから現われたのは、どちらでもなかった。

男の人だ。

少し長めの茶色い髪を、くしゅくしゅにしている、かわいい感じの。

彼は、入って来て、類を見つけるなり、ニッコリ笑った。

ふわりと華やかに。

天使の微笑みでありながら、

その魔力で、全ての人の心を、自分の虜にしてしまうような。


うわ。



思っていると、