その類をみて、武藤は
「おお、そうかそうか」
と、豪快に笑う。
「あの、何か類を置いていくの、物凄く不安なんですけど、
オレ、機材運ばないといけないから。
「おお、頼む。類ちゃんは任せてもらった」
悟は不安そうに、振り返りながら、
「じゃあ、類、ちょっと待ってて。
置き去りにしてごめんね。
また、後で」
出て行ってしまう。
「あたしも、手伝えば良かったかな」
「いい、いい。外にヤロウがいっぱいいるハズだから、
やらせとけばいい。
ちょっと、失礼。
緊張してきた。トイレへ行ってきます」
武藤は、急に真顔になって、出て行く。
はあ・・・
複雑なんだね、新郎は。

