グレーな吐息~せぴあなタメ息③~


その類をみて、武藤は

「おお、そうかそうか」

と、豪快に笑う。

「あの、何か類を置いていくの、物凄く不安なんですけど、

オレ、機材運ばないといけないから。

「おお、頼む。類ちゃんは任せてもらった」

悟は不安そうに、振り返りながら、

「じゃあ、類、ちょっと待ってて。

置き去りにしてごめんね。

また、後で」

出て行ってしまう。

「あたしも、手伝えば良かったかな」

「いい、いい。外にヤロウがいっぱいいるハズだから、

やらせとけばいい。

ちょっと、失礼。

緊張してきた。トイレへ行ってきます」

武藤は、急に真顔になって、出て行く。



はあ・・・

複雑なんだね、新郎は。