グレーな吐息~せぴあなタメ息③~


「さあ・・・」

「上手く、言えてないよね。

でも、上手く言えない。

悟さんは、ステージの上にいてくれるだけでも、

嬉しい」

「・・・今度は、そばにさえいなくていいって言われてる?」

「違うよ~」



上手く、言えないのがもどかしい。

視界に入ってくれてるだけでも、

幸せなんだけど。

・・・分からないよな。 


「そうだ、悟さん、今日、何歌うの?」

「オレ?オレは・・・一杯。

でも、新婦さんにリクエストされてる曲を、先ず、歌うかな」

「どんな曲?」