ベランダから下の駐車場を見ると、確かに毎日一緒にいる幼なじみの姿が見えた。



「さすがたっくん!すぐ行くっ」

『おー』



電源ボタンを押して通話終了。

私は速攻で顔洗って歯を磨いて、財布とケータイを掴んで家を飛び出した。



「お、はぇーな…てかお前、かばんは?」
「いらないっ」

「…なんの為に学校に行くんだ」



そんなの決まってるじゃないか。

かわいいかわいい…



「亜実子に会うためだっつーの」

「お前の頭は亜実子でいっぱいだな…」