「亜実子、私は反対!危ない」

「三咲ぁ~!お願いお願いっ!!智也くんおすすめのお店なんだよっ。ここならお酒も出ないし、落ち着いた感じでくつろげるし、嫌なことがあったらここ行くといいって!」



あんのバカ兄~~~!!

…ん?



「…亜実子、嫌なことあったの?私、聞くけど」

「うん、この学校の生徒の三咲の扱いの酷さが怒れるの!でも三咲に言っても『ほっとけば』ばっかりだし…聞いてもらいたいんだもん」

「亜実子……」



亜実子の優しさに私が感動していると、横から托人がふいっとあらわれて雑誌をのぞきこんだ。



「あ、なんだこれ。“星の王子様”じゃんか。三咲、おまえ昔よく行ってたよな」

「バカ托人……!!」

「托人ー、三咲がついてきてくれないの…」

「亜実子、行きたいのか?…けっこう治安悪ぃぞ?おれはやめといた方がいいと…」

「えぇぇー…」