―同時刻、1年6組―
「麻見くんっ!もしかして川中さん、屋上行った!?」
「おお、張り切って行ったぞ」
普段はあまりしゃべることのないクラスメイトが顔を青くしてこう言った。
「っ、もしかして生徒会の呼び出し?」
「うん」
「や、やばいよ今回は!亜実子ちゃん呼び出したの、生徒会の浦沢って奴なんだけど、そうとう嫌いらしくって、亜実子ちゃんのこと!!…あたしの友達が生徒会室のそばで偶然聞いちゃったらしいんだけどね?」
…やばい?三咲が?
どっちかっていうと、おれはその浦沢さんを気の毒に思うけど。
「…っ、なんか、男使ってボロボロにしてやる、って。二度と学校来れないほどに…しかもソイツの名前が………」
ぼそっとこぼれたその名前にさすがのおれでも焦った。
様子を見に来た亜実子が「どうしたの?三咲、なんかあったの?」と尋ねてくる。
