「また凛ちゃんはぁあ!!
この間約束したばっかじゃんか!」

「…あはっ」


自己紹介がおくれました。
僕の名前は櫻井 凛。
高校3年生。
女の子だけど、一人称は"僕"。

俗に言う"遊び人"ってやつです。


「また凛ちゃんは〜」が口癖な彼女は、そんな僕の素性を知っていても側にいてくれる、中学からの友達
如月 美音ちゃん。

どちらかというと可愛いというより美人な部類に入る彼女は
背も高く、モデル並みのスタイル。

そんな子が隣りにいると
僕のちっささが目立つわけで(笑)。



「美音、また背のびた?」

「話そらすなっ!
せっかく購買であんたのすきなメロンパン
買ってあげようと思ったのに」


な、なに…!?

「買ってください美音さまーっ」

「じゃあ今度こそ約束守ってよ?」


抱きつく僕をひきはがすと、人差し指でゆびさす。



「こら、指差しちゃいけないんだぞ。」

「約束するの?しないの?」


う…




「む、むり、かなぁ…てへっ☆」

ぺろっと舌をだす僕と
あきらかにうざそうな顔をする美音。


だって、しょうがないじゃん。

僕だって何度もやめようって思ったよ?


…でも


「だめなんだもん…」

「…凛ちゃん?」



「メロンパンなきゃ死んじゃうーっ!!」

「少しは反省しろっ!」