(玲視線)
「大切な人の中にずっと居れる」
言った自分が驚いた。
そんなこと考えたこともなかったし、
思い出ってのは重いもんだと思ってたから。
まさか、自分がこんなにも愛情深いなんて
思いもしなかった。
「玲は、ちゅう‥したい?」
「まあ、そりゃあ、な」
突拍子な壱葉の質問に素直に答えれば、
腹を括れ、とか女は度胸、とか
気合いの言葉が念仏のように、俯いた壱葉の口から漏れ出した。
「大丈夫、何とかなる、うん、大丈夫‥」
ぶつぶつぶつ‥
「え、おい、壱葉?」
「な、なななななな何‥?」
「無理しないでいいからな?」
「‥してない。」
「嘘つけ。」
ぐ、と息を詰まらせた壱葉を確認し、
よしよしと頭を撫でた。
固まってた壱葉の身体ももほぐれてきて、
コテン、と身体をこっちに傾けてくる。
それをいいことに腰と頭に手を回して
壱葉を抱きしめた。
ひくっ、と息を呑む音が耳元で聞こえたが
それはスルーすることにする。
しばらくしてから、壱葉が怖ず怖ずと手を背中に回したのをいいことに抱きしめてる腕に力を入れた。
耳元で聞こえる息遣いに快感を覚えつつ
触れる肌とか擦れる衣服の音に溺れた。
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