それらはムショウで行われるボランティアではありませんでした。 ぶたさんは、何でも屋を開設したのです。 正確には開設させられたのですが、以前までの無茶な暮らしと違い、お金が支払われる環境において、ぶたさんのムトンチャクも改善されていきました。

 奉仕活動ではなく、相手がお客様である以上、最低限のマナーは守らないといけない。 お金の取引が行われるおかげで、ぶたさんと、こまった人たちの関係は、対等なものになりました。

 そのシステムは、ぶたさん自身はもとより、お金を支払う側のみんなの心をも、軽く解き放っていったのです。