ぶたさんは、自分がぶたさんである事がいやでいやで仕方がありませんでした。 とある事情で片腕を失ってしまったぶたさんは、ただでさえ人より劣っている自分が、更に隻腕というハンディを背負うことで、ますます自分がだめな存在であるかのように感じていました。

 事実、まわりの人たちはぶたさんにやさしく接しようとはせず、いつもどこか突き放したような態度をとっていました。