その一定のリズムの中に、みしり、というにぶい音が混じるようになりました。


 どすん、どすん。


 みしり。


 どすん、どすん。


 みしり。


 にじんだ血で全身真っ赤になったぶたさんが何度目かの木登りに挑戦したとき、べきり、ばきり、と大きな悲鳴をあげながら、目の前の木は後ろの方にたおれこんでいきました。 どうやら木の中央が腐っていたようです。