準備が完了したのはそれから数時間後のこと。 薬が切れ、もともとの恐怖が戻り始めたぶたさんは、ああ、自分は今度こそ終わってしまうんだろうな、とボンヤリ考えていました。

 そして、先ほど右腕を切断されたときと同じように、今までのことや、自分以外のみんなのことを考えていました。 二人組ははやる心を必死で押さえつけながら、尚もニヤニヤした表情のままで、まずはぶたさんの頭に大きな注射器を打ちつけ、ゆっくりと薬を注入していきます。

 にごった緑色をしたその液体は、ぶたさんの頭にゆっくりと注ぎ込まれ、そしてまた、ぶたさんの意識はハッキリしない状態になりました。