そんな毎日でしたが、ぶたさん自身は不幸を感じていませんでした。

 自分に対しては冷たい態度でも、不幸が幸福に変わった瞬間、その人の表情は明るくかがやいているのを知っていたからです。 自分以外の人が幸福を感じる光景が、ぶたさんにとって何よりの幸福でした。