恋する乙女


「な、な、永田・・・?

 なんでいんの?」


「学校行くんだよ」


「あっ、そうだよね・・・。

 ハハハ・・・。

 ってことは、近くに住んでんの?」


「そこ」



永田は、あたしの家を見て言った。



「なんで・・・!?

 えっ、住んでないよね・・・?」


「バカか、お前。

 よく見ろよ。

 こっち」


「となり・・・!?」


「ぇ?・・・お前ん家・・・これ?」


「最悪・・・!!」



なんで・・・?


隣に誰かが引っ越してきたって、お母さんに言われてたけど・・・。


挨拶に来てくれたときも、おばさんだけだったのに・・・。


よりによって、これはないでしょ!!



「それはこっちのセリフでもあんだよ!!

 ほんと、最悪だ・・・」


「はっ!?

 あたしは、前からここに住んでんの!

 引っ越してきたあんたが悪いの!

 最悪なんて言うんだったら、こっから出てってよ!」



あたしは、捨て台詞(?)をはき捨てると、学校へ走った・・・。