恋する乙女


「OK!

 お―い!!

 さゆりってやつ―!

 ちょっと来いよ」



みかるは、大声で言った。


さゆりは、額にしわを寄せた。



「あ、あんたの言うこと聞かへんわ!!」



さゆりも大声で怒鳴り、ふんっ!といって顔をそむけた。


・・・いや、怒鳴ったとは言わないか!?


ちょっとびびってるのかなぁ・・・。


みかるは、ちょっとイラッとしたらしく、目を細めた。


うわわっ!


ヤバッ!


みかるちょい爆発寸前・・・。


ここはあたしの出番・・・。



「さゆり、あたしの頼みでもあるから、ね?」



と手を顔の前で合わせて、頭を下げた。(下げてあげた。)


とたんに、さゆりの顔は急変し、



「ナツが言うなら~♪」



なんて言いながら、寄ってきた。


みかるは、小声で「あぁいうとこはまじでうぜぇ・・・」と言って、軽く舌打ちした。


まぁまぁ。


そこは、気を静めて・・・。