恋する乙女


「意味分かんないし!!

 さっきからジロジロ人の顔見やがって・・・調子のんな!!」



机の上にドンと立ちながら怒鳴った。



「何なんだ・・・あいつ・・・ウザッ」



と永田はクラスに帰っていった。





「あ~!

ウザイ!!

ムカツク~!!」



あんなのにちょっとでも期待したあたしが馬鹿だった・・・!!


永田の怒りよりも、自分への怒りのほうが上だった。


机を思いっきり蹴って、それから座った。


机はかすかにみしっといってから大きな音をたてて倒れた。


いつの間にか、さゆりはいなかった。


逃げたな・・・。


すると、みかるがニヤニヤしながら、こっちを見た。



「な、何!?」


「フフフ・・・見つめ合ってたね~♪

 二人とも」



ニヤニヤしながら、みかるが言った。


 
「みかる!!

 いくらみかるでも許さないよ!!」



あたしが怒っている時によくもそんなことを・・・。


みかるじゃなかったらぶん殴ってるよ・・・。