恋する乙女


ゆっくりと、永田のほうを向き、



「な、何っ!?」



と言ってしまった。


辺りは、一瞬でしらける。



「・・・いや、お前の顔どこかで・・・」




・・・えっ!?


何!?


何―!?


ま、まさか・・・。


少し、いや、かなり期待した。



「・・・ぁあ!!

思いだした、動物園にいたゴリラだ!!」


「ハァ!?」



永田の周辺のみんながヤバイよ~!!


という顔をしている。


でも、その後ろでは吹き出してしまった笑いを慌てて手で覆うやつがたくさん・・・。


もちろんあたしはキレた。


頭の中で怒りの糸が切れた。