恋する乙女


教室に戻ると、一人の女子が突進してきた。



「ナツ~っ!!

A組に転校生やて!!」



こいつは、天野さゆり。


あたしの・・・友達・・・?


なんともいえない奴。


小学の頃から一緒なので幼なじみのような感じ・・・。


両親が関西の人だからよくなまる。(大阪弁にも時々なる・・・)



「えっ!?

 興味ないんだけど・・・」


「そうそう。

 それに今はうちと話してんだよ!!

 分かんねぇ?」
 


少々キレ気味でみかるが言う。


が、さゆりも負けず嫌いの性格が出る。



「なんやて~~~~~!!

 ナツはうちの幼なじみなんやで!!

 あんたは引っ込んでてや!!」



それにみかるも反攻。



「はっ!?

 そんなの関係ねぇよ!

 チ―ビ!!」



さゆりも頑張る。



「ふんっ!

 そんなに変わらへんっちゅ―ねん!!

 背伸びしたらあんたとほぼ一緒やんか―!!」


「背伸びは反則だろ!

 それに五十歩百歩じゃん」



完全に二人の世界に行ってしまっている・・・。
(しかも意外に、ことわざ知ってんだ・・・)


大体、ケンカするきっかけがしょうもなさすぎ。