ドライヴ~飴色の写真~

「篠さん! 起きてください! どうしたんですか!」

 私が篠さんの体を揺すると、彼は苦しそうな唸り声を上げた。

 その時、私は大切なことを思い出した。

 ……あ。私、私。

 私が昨晩、殺意を持ってこの人を殴り飛ばしたんだった。

「う~ん。あれ、なぎさん? オレは一体どうしたんだろう」

「どうもしてないですよ。篠さん、昨日ワインを飲んで酔っ払って床で寝ちゃってたんですよ」

「ワイン……? オレはワインを飲んだのか。どおりで頭と顔が痛いと思った……ん? 顔?」

「きっと、篠さん酔っ払って、顔から落ちちゃったんですね~……って、飲んだことすら覚えてないんですか!?」

 私が声を上げると、篠さんは辛そうに頭を押さえた。

「なぎさん……悪いがちょっと頭に声が響くんだが」

「昨日の最後の記憶はどこですか!?」