ドライヴ~飴色の写真~

「……うわあーっ!!」

 私は再び声を上げた。

 そして、両手で自分の頬を叩いた。
 踊らされるな! 和紗!!
 篠さんはもしかしたら、アメリカ生まれのアメリカ育ちで、実はあんなコミュニケーションは日常茶飯事なのかもしれない。

 そう、篠さんは……。

 あれ、そう言えば篠さんは?

 部屋にいると思って、静かに気づかれないように通り過ぎようと思ったのに。

 だから、無理な早起きをしたんだけど……ちなみに、今は5時50分だ。早いっ。

 もしかして、もう事務所スペースにいるのかもしれない。

 でも、私がこんなに騒いでいるのに顔を見せないとは……。

 私は妙な胸騒ぎがして、事務所スペースのドアを開けた。

「……し、篠さん!!」

 篠さんが、ソファの横に倒れている。
 かけよって、顔をのぞくと、左頬に赤黒いアザがあった。