ドライヴ~飴色の写真~

   〈4〉

 次の日、篠さんは教習所に来ていた。

 今日は教習は入っていなかったが、教習生は必ず《予習室》という教室で仮免試験に向けての勉強をしなければならず、篠さんも同様、そのノルマを達成するべくがんばっている様子だ。

 そして、今日はもう一つ、彼には目的があった。

 それは、教習所内の人物を観察すること。
 地道過ぎる気もするが、まずはそれからだ、と篠さんが言ったので私もそれ以上言うのはやめたのだった。

 お昼休みに、私は何気なく待合室に向かうと、奥の方の席に篠さんを見つけた。
 私は自然に篠さんの隣の席に腰をかけた。

「おお。なぎさん。お疲れ様」

 隣に座るまで、私の存在には気づいていなかったのか、少し驚いたように篠さんがこちらを見た。

「お疲れ様です、篠さん。……調子はどうですか」

 私は少し声を潜めた。

「ああ。3回とも50点以上だったぞ」