ドライヴ~飴色の写真~

   〈5〉

 二日後。
 また、新たな一週間が始まった。

 篠さんと、ついでにユキちゃんに見送られての出勤は、新鮮過ぎてむしろなんだか具合が悪くなりそうだった。

 文乃はともかく、弥生にはこの新生活、絶対バレたくない。

 私は、改めて、そう強く思ったのだった。


「和紗! 今夜、家に遊びに行ってもいい?」

「ぶほあっ!!」


 朝礼後、その朝礼が行われていた教室からアドバイザー室に向かう途中、私は弥生のその一言に激しくむせた。

「和紗? 大丈夫?」
 文乃に心配された。

「……な、なんで? 急にどうしたのさ」

「あんたこそどうしたのよ。いや、今日ワールドカップの日本戦じゃん。みんなで応援しよーかなと思ってさ」

 弥生は、不審な目つきで私を見ている。