ドライヴ~飴色の写真~

「どうしたんだ、なぎさん」

「篠さん、やっぱ車出すんで《ユニバース》行きましょう。あっちの方が、私慣れてるんで」

 普段、私はユニバースで買い物をするが、そこで誰かと会うことは今までほとんどなかった。


「まあ、オレは別にどこでも構わないが」

「じゃあ、ぜひそうしましょう!」

 私はそう言うと、自分の部屋に向かおうとした。


「……なぎさん、着替えるのか?」

「ちょっと(念のため)サングラスと帽子を取りに……」

「……君は、ただの田中和紗だろう」

「ただのって言うな!」