ドライヴ~飴色の写真~

「……やっぱ、あそこに帰んなきゃいけないんですよね」

 私は、自分を納得させるようにつぶやき、その言葉を頭に響かせた。

 そんな私を見て、篠さんが短い溜息をついた。

「まあ、嫌なら無理に帰らなくていい。今日は、ここに泊って行けばいいだろう。どうせ、なぎさん明日は休みなんだし」

「篠さんー」


 私は、篠さんがまるで救世主のように思えた。

 今、この夜中に、一人でストーカーが近くにいるかもしれないアパートに帰る勇気は全くなかった。

 そこにこの、篠さんの神の一声。

 思わず安堵の涙が滲んだ。